直葬

直葬

聞きなれない葬儀スタイルに直葬(ちょくそう)というものがあります。それもそのはず、今から56年ほど前に造られた葬儀スタイルの言葉です。しかし、特別新しい内容でありわけではないのです。直葬とは、通夜や葬儀といった儀式を行わず、原則的に火葬場へ直行する葬儀スタイルのことを言います。火葬だけの葬儀スタイルであれば昔から存在しているものですよね。では何が違うというのでしょうか。

昔からある火葬だけのスタイルというのは、金銭的な問題を抱えている人や、身元不明者や生活困窮者など、どちらかというと訳ありの場合にのみ行われてきた方法でした。しかし、言葉も新たに直葬として呼ばれるようになった理由には、家族に金銭的に迷惑をかけたくない、子どもや身内がいない、自分の価値観にあった葬儀がしたいなど、あえて故人が自ら生前に選ぶ傾向が強まっており、全国的な統計ではありませんが、葬儀社の調べによると多いところでは4人に1人の割合で直葬を希望されているそうです。

なにより、他人に迷惑をかけたくないという気持ちを、高齢者の一人暮らしや核家族化が進む時代背景が後押ししているように思えます。一般的な直葬の流れとしては、亡くなったのち安置し、納棺、出棺、死後24時間を経過した後に火葬、収骨、遺骨安置、となります。通夜・葬儀といったセレモニーは行いませんが、安置場所に僧侶を招いて枕経をお願いすることは可能ですし、火葬炉の前で簡単な炉前法要を行っていただくこともできます。

費用はだいたいセット料金で10万円30万円ほどが相場です。自宅で行うのであれば最低限の料金で済みますし、葬儀場を借りるとやはり30万円近くなることになります。この中に含まれているものは

【火葬費用】
地域によって差がありますが数千円15万円くらい 
【寝台車・霊柩車】
距離に応じて加算になりますが、約1万5000円 
【ドライアイス】1日1万円前後 

【棺】5万円前後 

【骨壷】1万5000円前後 

【人件費】5万円前後 

その他に自宅用安置祭壇、位牌、線香・焼香セット、花束などが含まれることもあります。本人が望んでも、遺族がそれを認めづらいという場合もあるかとも思います。しかし考えていただきたいものです。葬儀とは、いったい誰のために、何のために行うものなのでしょう。送られる人にとって心安らかなものであるのが一番の供養のことと、送る人は考えるべきでしょうね。